車椅子の人と外出するための準備

高齢者のいる家庭では、車椅子を利用して家族で外出を楽しむことも多いのではないでしょうか。その場合に大切なのが、安全に最大限気を配るということ。では、外出先で車椅子の介助をする場合、どのような準備をしておけばよいのでしょうか。具体的なポイントについて詳しく解説していきます。

車椅子が故障していないかをチェック

どんなに気をつけていても、車椅子に不備があっては大きな事故やケガを防ぐことはできません。外出をする際は、毎回必ず車椅子の点検をしましょう。主なチェック項目は以下の通りです。

1.ブレーキの効きは大丈夫か
2.タイヤに充分な空気が入っているか
3.車椅子を前に進めたとき、動きがスムーズか
4.座面のクッションが薄くなっていないか
5.目立った汚れなどがないか

外出する日の天気にあわせた準備をする

外出の準備で最も重要なのが天気です。雨を避けるため傘をさしながら車椅子を押すことは非常に大変ですし、移動そのものが困難になります。外出を計画する場合は、できるだけ天気のよい日を選ぶようにしましょう。どうしても悪天候の日に出かけなくてはいけない場合には、車椅子に乗っている本人はもちろん、付き添いの方もレインウェアを着る、移動にタクシーなどを使ってできるだけ濡れないようにするなどの工夫が不可欠です。

目的地までのルート、移動手段を決めておく

車椅子での外出で大切なことは、「いかにはやく目的地につくか」ではなく「いかに安全に目的地につくか」ということです。最短ルートではなく、車椅子でも通りやすい最適なルートを選ぶようにしましょう。

段差の少ない道、傾斜が少ない道、広い歩道、通行人で混雑していない道など、実際に車椅子を押しながら歩くことをイメージしてルートを考えることが大切です。また、目的地まで公共交通機関に乗るのか、それとも介護タクシーや自家用車で行くのかなども具体的に決めておくようにしましょう。

車椅子の介助方法を正しく理解しておく

外出先がすべて平坦でバリアフリー化されているとは限りません。段差はどのように上がったり降りたりすればよいのか、溝はどのように超えたらよいのか、坂道ののぼり方とくだり方、砂利道の進み方、エレベーターがない場合の対処法など、車椅子の方に付き添って外出をする場合は、事前に車椅子のさまざまな介助方法を正しく理解しておくようにしましょう。

車椅子の介助をする際に持っておくべき物

付き添いで車椅子の方と一緒に外出する場合、何を持参すればよいのでしょうか。まず、大切なポイントは「両手が使える状態」であることです。ハンドバッグなどは車椅子を動かす際に邪魔になりますので、できるだけリュックサックなど両手が自由になる入れ物を利用するようにしましょう。そのほか準備しておくべき物は以下の通りです。

携帯電話・スマートフォン

万が一の際の緊急連絡用に欠かせない持ち物です。車椅子の介助ではかがんだりする動作も多いため、洋服のポケットに入れておくと落としてしまうことも。ネックストラップなどを利用して首から下げておくのがおすすめです。

簡易スロープ

外出先がバリアフリー化されていないことがあらかじめわかっている場合には、持ち運びできる簡易スロープを自動車に積んでおくと便利です。

車椅子用クッション

長時間車椅子に座る場合には、一般的な座布団ではなく車椅子用のクッションを利用しましょう。

膝掛け

気温が下がって寒さを感じるときや、冷房の効いた場所に入るときなどに使えます。フリース素材の物なら軽くて小さく折り畳むこともできるため、かさばらずに便利です。

せっかくのお出かけも、ケガなどがあっては大変です。お互いが安心して外出を楽しむために、上記の内容を参考にして、しっかりと準備しておきましょう。